lesrallizesdenudes 2025

Exposition des Rallizes Dénudés “Au fond du miroir”
裸のラリーズ展「鏡の奥底に」

Words: Takashi Mizutani / Text Composition: Yoshihiko Ichida / Photos: Kyo Nakamura / Image: Akira Uji / Mechanic: Tohru Kuboki (Art Complex) / Music: Les Rallizes Dénudés

裸のラリーズ展「鏡の奥底に」
Exposition des Rallizes Dénudés “Au fond du miroir”

PART1 2025/11/11 – 11/13
PART2 11/15 – 11/16
12:00~19:00(日曜日17:00まで)/ 入場無料
GALLERY Maronie(京都市中京区河原町四条上ル塩谷町)>> MAP

裸のラリーズは私たちを解体した。
その轟音は言葉を、イメージの流れに溶解した。
その詩は意味を、残響体験に変えた。
私たちは消え、「世界」だけが残る。
残された「世界」は、〈持続する虚無〉だ。あるいは純粋な流れ。
ひとつとして同じライブはないのに〈、ひとつ〉であると言い続ける〈なにか〉。だから私たち はそれを「知った」としか言えなくなる。「ある」と「ない」を同じにするこの「世界」に、いったいなにが比べられよう。裸のラリーズはそんな「世界」として続いている。
いまや「ある」と「ない」は明滅する〈0-1〉信号に変換され、「世界」はデータを組織するデータとしての「プログラム」──という名の神話──に変わろうとしている。
これはラリーズが私たちに体験させた「世界」と似ていないか? 誰がなにを言おうと、〈持続 する虚無〉の「闇」に呑み込まれる。
しかし、AIに生成可能な「世界」はけっして体験されない。私たちの「感覚」まで神経情報としての「意味」にすぎないとみなす。
ラリーズが私たちに告げたのは正反対のことであった。すなわち、「世界」から受け取ったどのような「意味 Sens」も、私たちのもの言わぬ「感覚 Sens」に沈む。
「世界」に抗う「パラレルワールド」の存在を、ラリーズはいまも私たちに教えている。いったい二つの「世界」の間に広がる〈虚無〉から、私たちはなにを再建できるのだろうか。

Words: 水谷孝 Takashi Mizutani
Text Composition: 市田良彦 Yoshihiko Ichida
Photos: 中村趫 Kyo Nakamura
Image: 宇治晶 Akira Uji
Mechanic: 窪木亨 Tohru Kuboki (Art Complex)
Music: 裸のラリーズ Les Rallizes Dénudés
Produced and Directed by The Last One Musique
Supported by Slogan
https://www.lesrallizesdenudes-official.com/ info@thelastonemusique.com

マロニエ 地図

The Last One〈Poésies : Les Rallizes Dénudés〉裸のラリーズ詩集
https://www.slogan.co.jp/lesrallizesdenudes/